アパレル界では、お客さんに「お似合いですね~」っと声を掛けるのがセオリーですが、『あなたにこの服を勧める理由』を論理的に説くスタイルで人気を博しているのが、ファッション・インフルエンサー&クリエイターとして活躍しているMBさんです。
この記事ではMBさんの、借金に苦しんだ家庭、没頭し続けた音楽、七年も通った大学、アパレル会社での奮闘、独立から現在の活動など、プロフィールを紹介します。
*一部誤りがありますので、すべてを鵜呑みにするのではなく話半分程度のお読みいただければ幸いです。
なにこれ凄い!微妙に違う箇所もあるがほぼ正確!この人うちの会社に雇いたいくらい! https://t.co/ixMjgAS38s
— MB@ユニクロ研究家、幸服論、服着る、最おしゃ、コネクテッド、著者&監修。Youtuber。 (@MBKnowerMag) 2020年2月13日
MBチャンネルとは?
センスという曖昧な感覚に頼りがちなファッションの法則を、徹底した論理によって導く切り口で今を時めくファッション・インフルエンサー&クリエイター*として活躍するMBさんのYouTubeチャンネルです。(*YouTuber & ブロガー & デザイナー & 講演家 & 連載ライター & ファッション作家など)
2019年9月から動画投稿を開始して、まだ僅かの時間しか経っていませんが、現在まで182本の動画を投稿して、チャンネル登録者数15万人と総視聴回数1,420万回を誇っています。
MBの経歴、学校、仕事は?
MBこと清水千広さんは、1980年代10月生まれ新潟県出身です。 幼少期は病気がちかつ引っ込み思案で、外で遊ぶよりも家の中でゲームをするのが好きな少年でした。また、音楽にもハマっており中でもドリカムは小学生からオフィシャルファンクラブに入り応援していました。当時から20代前半まではミュージシャンの道を将来の夢として描いていたそうです。
小学生の時にパワープラントに入ってたくらい筋金入りのドリカムファンの私。仕事の目標は特に無いが唯一あるのは「ドリカムと何かで関わる」ことである!!
— MB@ユニクロ研究家、幸服論、服着る、最おしゃ、コネクテッド、著者&監修。Youtuber。 (@MBKnowerMag) 2020年1月23日
裕福な家庭で不自由ない生活を送っていましたが、中学1年の時に父親の会社が倒産してしまい環境は一変しました。掘っ立て小屋のようなボロ家に引っ越し、強面の借金取りが毎日自宅に押し掛け、終いには両親は離婚するという思春期の男の子にはハード過ぎる時期を過ごしました。
そんな苦境に立たされながらも、 母親は女手ひとつでMBさんとお兄さんの息子二人を育て上げました。ストレスで病気になりながらも、親戚に頭を下げてお金を借りながらも、必死に家を支え続けました。
一方で父親も、借金1,000万円をかかえたり難病ALSを罹患して最後は残念ながら逝去されてしまったものの、MBさんにたくさんの教えを伝えており、MBさんは両親に恩を返すことを生きる意味として心に留めました。
父からはいろんなことを学びました。僕の思考は多分父がもたらしてくれたもの。感謝とともに受けた恩を返すべく尽力していきます。
— MB@ユニクロ研究家、幸服論、服着る、最おしゃ、コネクテッド、著者&監修。Youtuber。 (@MBKnowerMag) 2018年10月4日
3歳からピアノを習っていたMBさんですが、ドリカムのサポートドラムである村上ポンタ秀一 さんの演奏に見惚れて中学からドラムを始め、全校生徒が見守るステージで長渕剛を熱演しました。
技術志向が高くメタルにも傾倒した後に、ジャズの魅力に目覚めます。高校3年には楽器屋のメンバー募集掲示板に「メンバーは僕一人ですが、ジャズを一緒にやってください!」と売り込み、40~50代のバンドに加入します。
本気でミュージシャンを目指していたMBさんは毎晩夜遅くまで練習を積み重ねていましたが、ある日とある某有名バンドの前座をやる機会があり、彼らの演奏と自分の技量の歴然とした差に衝撃を受けました。
MBさんは1日4時間ほど練習していたそうですが、「1日8時間は練習しないと腕が落ちる」っと、バンドマンが語っていたことをきっかけに、心が折れてしまい音楽の道を閉ざしました。
一方で、今では本職のファッションへの目覚めですが、小学校高学年の時に女の子とお出かけをする機会があったそうで、当時からオシャレだった4歳離れた兄にファッションアドバイスを受けたところ、周りの反応が明らかに変わり洋服の持つパワーを体感したことがきっかけでした。
高校時代は生徒会長も務めるほど真面目に学業に取り組んでいたMBさんは、東京の大学に進み歴史を学びたいという希望を持っていましたが、家庭の経済事情のため地元新潟にある国立大学で、つぶしが効きそうという理由で経済学部に入ることになりました。自分のやりたかった理想と置かれている状況の乖離に落胆して「学校を辞めたくてしょうがなかった」と振り返っています。
@mbmatome 一方私は学費を稼ぐために週7日で働いて留年した本末転倒おバカさんです\(^o^)/
— MB@ユニクロ研究家、幸服論、服着る、最おしゃ、コネクテッド、著者&監修。Youtuber。 (@MBKnowerMag) 2015年9月6日
学費を稼ぐために週7日でアルバイトをして留年の事態を引き起こしてしまったり、痛恨の単位の取り忘れで卒業出来なかったり、中学2年の時の家庭環境の急激な変化から疾患してしまったパニック障害を再発して休学するなど、大学時代は波乱万丈な日々で卒業まで7年間も掛かることとなりました。
塾アルバイトを3年ほどやっていましたが、アメカジショップ(レプリカジーンズ”ドゥニーム”)にてパート販売員としても働いていました。就活では新潟で一番大きいアパレル企業から内定を獲得して、自分の好きなファッションの業界であり、さらに関東圏に50店舗ほど出店している規模に魅力を感じてそのまま就職を決めました。
アルバイト時代から販売員としての実績を積んでいたこと、留年を繰り返していたため現役生よりも年上であることから、すぐに小さい店のマネージャーを任されました。入社後も期待通りの活躍をみせ、順々とエリアマネージャーに上がり、販売高全国一位という業績も達成しました。また、販売員に留まらずバイヤーとしてもキャリアを積みました。
華々しい成果を上げながらも、年収は200万円台で一番最初に手にしたボーナスとは8万円とアパレル界の厳しい金銭事情に直面し、さらには同級生にも「大学を出てショップかよ」とバカにされる始末でした。そんな中でも服への投資は惜しまず、お昼ごはんは毎日おにぎりを自作するなどなんとか生計を立てていました。
誰かが言う定型に心揺らぐ必要なんてない。将来こうなるだろうなんて未来予測はクソ喰らえ。将来は自分が決めればいい。新潟でスタッフをしていた時に僕を見て笑ってバカにした同級生がいた。「卒業してショップスタッフかよ笑」って。でも未来はどうなった?そんなもんだ。定型なんてないから大丈夫😊
— MB@ユニクロ研究家、幸服論、服着る、最おしゃ、コネクテッド、著者&監修。Youtuber。 (@MBKnowerMag) 2018年12月9日
通販にポテンシャルを感じていたMBさんは、本格的な事業化の提案を会社の上層部に直談判しますが「販売員のノルマをこなして、売上3,000万円を上げるなら」という酷な条件を突き付けられます。店舗のごみ置き場からテーブルを拾い、会社支給4万円のノートパソコンひとつで、コツコツとサイト構築・コンテンツ制作・日々の運営を一人で進めていきました。
今では主流となっているネットのファッション通販ですが当時はまだそれほど普及されていませんでした。MBさんは周りの協力を受けられませんでしたが、会社のためにも必死に尽くして売上3,000万円を見事達成しました。 しかし上層部からは 「3,000万円ではなく5,000万円だ」と非情な対応を取られ、約束を反故されてしまいました。
どん底の状態でしたが、直属の上司が上層部を説得したり、腐りながらももう1年頑張って再度目標を達成した結果、ついに通販事業部として成立して、派遣社員と共に二人体制をとりあえずはスタートを切ることができました。 しかし、この頃にMBさんはある息苦しさを感じていました。
それは、「お客様にとって正しいことを追求したい」というMBさんの意思と、「雇われている以上は会社のメリットになることをしなければいけない」という会社員の責務のせめぎ合いでした。会社の商品を積極的にPRしなければいけない立場から、脚色や偽りが入っていまいフラットにお客さんと接することができない葛藤に悩んでいました。
会社の業績を伸ばした功績から副社長就任のオファーまであり、一度は首を縦に振ったものの「給料1600万円」という限界値に対して、一般的に十分過ぎる額とは理解しつつも母親に今まで受けてきた恩を返すには到底足りないと正直に感じたそうです。
お客さんにとって正しい情報を伝えたいという気持ち、会社にいる限りは目指す収入に届かないという現実から、MBさんは会社を後にして、フリーランスのファッションインフルエンサーとして、まずはブログの道に本格参入することとなりました。
19歳ころから新しく知ったファッションの情報をノートに書き溜めていたMBさんは、体系的にファッションの情報をまとめたり、ロジックを以てファッションを伝えるべく『KnowerMag』を開設します。
長くファッション業界の第一線で活躍していた経験や、古書から最新のファッション雑誌から培った知識を以て、ファッションを論理的に解説する良質な記事を積み上げていきました。
一気に知名度を上げたというよりは、コツコツと有益かつ正確な情報を着実に伝え続けることで活躍の場を広げてきたMBさん、最初はメルマガも数百人程度でブログも数百程度の閲覧数しか付かなかったそうですが、今では有名実業家の堀江貴文氏も一目を置く存在となり、メルマガも1万3,000人以上の購読者、書籍を数多く出し中には100万部を超えるものも、地上波ゴールデン番組に出演したり、個人ブランドや他企業でデザインに関わる、YouTube活動など多忙な日々を過ごされています。
なお、MBの名前の由来は、特に強い意味合いは無いそうですが、①ファッションでは完全な理論武装しているので、取っ付きにくいイメージを払拭するべく変な名前で間抜けな印象を作ろうとした上で、メンズバイヤー・メンズブロガー・マストバイなどの掛け合わせで考えた。②メガバイトという一般詞に敢えて被せることで、検索された時の掲載順位などで自分の普及がどの程度まで進んでいるか測る物差しになる、という理由があるそうです。
また、ファッションの枠に収まらず自身も経営者・実業家であることからビジネスを論じることもあります。その基礎は大学時代からドラッガーを読み込んだことや、自腹を切って20万円も掛かるセミナーに借金をしてまで行くなどして叩き上げました。「社会人になると勉強しなくなる人が多いので、そんな中で勉強を頑張れば差を付けられる」と、黙々と研鑽を積んでこられたようです。
MBの動画内容は?
ファッションに関する動画を中心的に投稿しています。中でもユニクロ研究家と界隈で称されるように、ユニクロやGUなど一般の人にも馴染のあるアパレルブランドのグッズに関してのレビューが多いのが特徴です。着こなしの具体的なアドバイスであったり、ファッション史など知識の啓蒙的な 内容もあります。*なお、評価数やコメント欄は非公開となっています
MBのオススメ動画は?
ユニクロの最強パーカーを大絶賛
ユニクロのスウェットプルパーカの商品レビューです。「この価格帯でこのユニクロパーカに勝てる商品は実在しない」と自信を持って断言しています。ユニクロの商品開発チームの内情も交えつつ、なぜこのパーカーが優れているのか、どのように優れているのかMB流のスタイルで分かりやすく解説しています。
初心者にも分かりやすい高級時計の値段について!
サラリーマン時代に高級腕時計や宝飾品を売っていた経験から、アクセサリー類についても見識を持ち合わせているMBさんが、ロレックスなどの高級腕時計ブランドの価格がなぜ高いのか疑問に回答しています。また、自身がカルティエのサントスを身に着ける理由も語っており、痺れる内容でした。
MBのまとめ
MBはこんな方にオススメ!
- ファッションが好きな方
- ファッションを学びたい方
- 論理的な説明を聞くのが好きな方
数多く存在するファッションYouTuberの中でも、ライターが自信をもってNo.1 YouTuberとしてオススメします。チャンネル登録はより多いファッションYouTuberがいますが、ロジックに重みを置くスタイルは思わず『なるほど』と声が漏れるほど、男心に刺さること間違いないです。
ファッションに興味のある方やファッションを学びたい方は、年齢や職業を問わず広くオススメします。とにかく分かりやすく話の引き出しが多いので、話のがうまい人が好きな方にもオススメです。
以上、ファッションのマルチインフルエンサー・クリエイターとして活躍するMBさんの紹介でした。人生の谷を何度も乗り越えながら、自身の信念を貫いて成功を掴み取り、なおも貪欲にファッションの世界で活躍する姿に胸を打たれました。これからの活躍にも大いに期待します。