生活の中で身近な公共交通機関に長らく愛を注ぎこみ活動してこられ、ついにはJRの全線完乗という途方もない偉業を達成したのが、交通系YouTuberの綿貫渉さん。
しかしその過去には、大学受験の失敗や過酷なバス会社勤務など辛い出来事もありました。この記事では綿貫さんの興味深い経歴や現在の活動などのプロフィールに迫ります。
綿貫渉とは?
地理学の学士を有し、バス会社総合職勤めの経験、JR全線完乗を達成するなど、確かな経歴や実績を持つ交通系YouTuberです。公共交通に長く携わってきたからこそ分かる乗り物の魅力を発信したいという願いを持って活動されています。
2015年3月からYouTube配信を開始して、現在までに544本の動画を投稿、チャンネル登録者数4.4万人と総視聴回数1.857万回を誇っています。
サブチャンネル『ワタヌキ ワタル』も運用しており、不定期投稿ですがジャンルを定めずに雑談動画を配信しています。定例の生放送LIVEも時折実施しています。
綿貫渉の過去の経歴や現在の活動は?
綿貫渉さんは、1990年12月生まれ埼玉県久喜市出身です。父親は後に社長に昇り詰めるほど仕事熱心で「父親がいない同然」というくらい幼少期は顔を合わせることは少なかったそうです。小学校に上がる時に神奈川県川崎市へ引っ越しました。
中学ではアニメオタクに、特に「D.C. 〜ダ・カーポ〜」は大人になってもゲームをプレーするほどハマったそうです。当時の将来の夢は、意外なことに花屋になることでした。週2日活動の部活動に取り組みました(部活動は不明ですが、漫画を描いたり将棋に覚えがあるそうなのでその系統かもしれません)。
中学生の時に書いた漫画みたいなのが意味わかんない pic.twitter.com/Eh5bCF9CoN
— 綿貫渉 (@wataru_w) 2015年12月3日
高校は(自称)進学校に進みました。 この頃から乗り鉄となり、高2高3ではそれぞれ高校生ながら年間10万円以上を費やし旅に出かけるようになりました。一方で三年連続で高校生クイズ大会に出場しました。残念ながら予選落ちとなってしまいましたが、全力で挑戦することができた有意義な青春だったと振り返っています。
当時のバイト先から正社員のオファーもあり、高校卒業後の進路に迷ったそうですが、将来の幅広い選択肢を得るために進学を決意しました。しかし、3月入試の滑り止めを含めて悔しいことに全て落ちてしまい強制的に浪人生活に入りました。
誰にも予想できなかった流れで射撃部の練習に参加し、今から帰宅
— 綿貫渉 (@wataru_w) 2010年5月25日
2010年4月には晴れて駒澤大学に合格、文学部地理学科にて勉学に励みます。すでに鉄道好きでしたが、通学には片道1時間30分も掛かっておりさすがに辛さを覚えたそうです。また、勧誘を受けて射撃部(サークル?)に所属しました。
大学を卒業してからは、交通業界である中小のバス企業に入社(総合職)します。配属初日から同僚と上司の愚痴で終電まで飲むなどなかなか大変な労働環境だったそうで、配属されたの職場では若手社員4人中の3人が鬱病を患い、綿貫さんも職場で号泣した経験があるほど過酷を極めたそうです。
電話番や広告一覧表を作る所から、運転基準図を作ったりフリー切符のデザインを担当したり、事務仕事を全般的に経験しました。運行管理者をかじったところで、1年半ほどで転職を決めて退社のはこびとなりました(綿貫さんは1社目にて働いていた期間を2年間の仮面就職浪人だったと振り返っています)。
転職できたの本当に奇跡だな。そもそも倍率数十倍だろうし、選考と仕事がかぶらなかったし。仕事サボってまで選考を受ける勇気はなかった。
— 綿貫渉 (@wataru_w) 2015年8月14日
半年間のニート期間を経て、第二新卒として新しい会社に入ります。新しい職場は入社倍率が数十倍となる人気大企業で、前職より様々な面で処遇が向上して現在も在籍し、YouTuberと両立して仕事に励まれています。
2015年3月にYouTubeには初めて動画を投稿。もともと電車に乗ることが好きでJR全線完乗を目指して、ひたすら乗車していく中で、変わって電車に乗った記録などを投稿したところ反響があり、本格的に交通系YouTuberとして走りはじめました。
2017年2月にはついにJR全線完乗を達成しました。また、動画企画にて運行管理者資格者に合格して資格を取得したり、2019年12月にはコミックマーケットにて自身の交通系のYouTube活動に関する同人誌を販売するなど精力的にクリエイターとして活躍しています。。
綿貫さんは鉄道以外にも幅広く趣味を持っておられ、野球観戦が好きでオリックス・バッファローズのファンを公言しています。また、楽器演奏にも趣向がありベースやドラムの練習に励まれています(おそらくかつてはピアノを弾いていた)。ブログも現在は限定公開となっていますが約15年ほど旅ブログを続けています。
明日の動画30秒くらいしか作ってないですが、急に現実逃避して昔2万円で買ったベースを練習し始めた。ど素人ですが、ベースを使った動画をいつか作るはず。。。 pic.twitter.com/Q8q4jHWjtX
— 綿貫渉 (@wataru_w) 2020年3月11日
綿貫渉の動画内容は?
交通系YouTuberの名の通り、公共交通関連の動画を中心に投稿しています。 コンセプトとして「他に誰も上げていない内容」かつ「動画のメリットを最大限に活かせる」そして「新たな発見がある」動画製作を心掛けておられます。
顔出しはしていませんが、落ち着いたテンションで端的な語り口調が人気の理由のひとつです。他の交通系YouTuberとのコラボ動画もいくつか配信しています。
綿貫渉のオススメ動画は?
フェリー19時間の旅!
2019年夏頃に商船三井フェリーさんふらわあ にて苫小牧→大洗に移動した動画です。キャンペーンで二人用の個室に1人分の料金で乗船しており、長旅ながらも快適に過ごしています。ハーフミリオンを達成しています(綿貫氏の動画で一番の再生数)。
大阪近郊の秘境駅を探索!
南海高野線 木津川駅を訪問したときの様子の動画です。OAされずお蔵入りになってしまったそうですが、綿貫さんは「所さんのそこんトコロ」の取材を受けたことがあるほど秘境駅マニアです。大阪市内にもかかわらず独特の雰囲気を醸し出す木津川の世界を堪能してください。
綿貫渉はまとめ
綿貫渉はこんな方にオススメ
- 乗り物が好きな方
- 珍しい駅が好きな方
交通分野に興味を持っている方でしたら必見のチャンネルになります。電車とバスを中心に、新幹線やフェリー、飛行機などあらゆる乗り物にのっておられレビューを残しています。
また、秘境駅フリークと自称するほど駅について造詣も深いので、珍しい駅に興味のある方もオススメのチャンネルです。他のYouTuberとのコラボ動画も役立つ情報が盛りだくさんです。
以上、交通系YouTuberとして活躍する綿貫渉さんの紹介でした。学生のときから旅好きの乗り物マニアとしての活動の実績が、YouTubeという形で表現されて多くの視聴者の心を掴んでいるところが素敵なストーリーですね。これからの益々の活躍を期待したいです。